ゼラチンはなぜ固まるのか[やさしい製菓理論]

どうも、はまだまです(^^)

ええ、そろそろ夏になりますね。

けだるい暑さの中でスイカバー片手にゲームするのが最高に楽しい季節です。

ああ…生まれてきてよかった…!

そんな夏に出番となるのが冷蔵庫で冷たく冷やしたゼリーですよね。

ということで今回は、ゼリーを固めるのに好んで使われるゼラチンについて解説していきます。

「ゼラチンってそもそも何からできてんの?」

「なんで液体がぷるぷるに固まるの?」

てな感じのことを書いていきます。


ゼラチンとは?

まず、ゼラチンとは何かということですが。

動物の骨や皮膚に含まれる
コラーゲンから作られる
ゲル化剤

のことです。

ちなみにゲル化剤とは、水分の多いお菓子をなめらかな口当たりのゲル状に固める材料のことをさします。


ゼラチンが固まる理由

どうもコラーゲンです。

ゼラチンの原料であるコラーゲンは、アミノ酸が細長い鎖のように並んだものなのですが、こんな感じでぐるぐるねじれたらせん構造になっています。

動物の体の中では、このらせんがびっしり並んで皮膚、骨を支えています。

しかし、そのびっしり並んでるやつを水に入れて加熱していくと…

こんな感じで、らせん構造が崩れてばらばらになります。

この溶け出てきたタンパク質が「ゼラチン」と呼ばれるものですね。

市販されているゼラチンは、この溶け出てきたやつを加工していろんな製品に仕上げているのです。

このゼラチンは、温かい水の中ではびよーんと伸び切った状態でうようよ動き回っています。

ところがですね、これを冷やすと…

また最初のらせん構造に戻ろうとして、こんな感じで引き付けあって三次元の網目構造を作るんです。

三次元の網目構造。

かっこいいですね。

(まるで姫路城の石垣のよう)

で、この網目の中に水分が包み込まれるので、全体がゲルっとぷるぷるになる、ということです。


ゼラチンの種類

では次に、ゼラチンの種類について。

これについてはみなさんご存知かもしれませんが、

「板ゼラチン」

「粉ゼラチン」

「顆粒ゼラチン」

の3種類に分けられます。

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板ゼラチン

薄いシート状のゼラチンです。

使うときは、氷水の中に入れて10分くらいもどしてから使います。

もどったらゼラチンの水気をぎゅっと絞って、60℃くらいに温めた水分の中に入れ、溶かす感じです。

板ゼラチンのいいところは、なんといっても扱いやすいところでしょうか。

氷水に入れとくだけでいいので。

あとは、板ゼラチンでゼリーを作ると透明度の高いものになります

粉ゼラチン

言葉通り、粉状のゼラチンです。

粉ゼラチンの4~5倍量の冷水で10分くらいもどしてから使います。

このとき、ゼラチンに水を入れてもどすのではなく、水にゼラチンを振り入れてもどすようにしてください。

逆だと下の方のゼラチンが水に触れないので、ふやけるところとふやけないところが出てきてしまうんですね。

顆粒ゼラチン

顆粒タイプのゼラチンです。

具体的な商品名をあげるなら、森永のクックゼラチンとかですかね。

ふやかす手間なしすぐとける!って書いてあるやつです。

このタイプの最大の特徴は、やっぱりもどす必要がないところでしょう。

60℃くらいに温めた水分に直接振り入れて使えます。

ちなみにはまだまはいろいろ素直に信用できないタイプなので、このタイプでももどして使っています。

森永に謝罪。


ゼラチンの特徴

①溶ける温度が低い=くちどけがいい

ゲル化剤にはほかにも寒天やアガーなどがありますが、それらの中でも溶ける温度が一番低いのがゼラチンです。

ほかのものは60~100℃くらいでやっと溶けるのに対して、ゼラチンは40~50℃くらいで溶けてしまうんですねぇ。

そういう性質があるので、口に入れたときにすぅっと溶けていく感じがするのですよこいつは。

まぁ逆に言うなら室温に出しっぱなしにしてたらすぐ溶けてきちゃうってことでもあるんですけどね。

②タンパク質が主成分=カロリーになる

これは乙女たちには聞き捨てならない言葉でしょう。

ゼラチンはゲル化剤の中で唯一のタンパク質系ゲル化剤なんですね。

とはいっても、そこまでカロリー高いってわけじゃないんですが。

ゼリーカップ1つ分でゼラチン3g使ったと考えても大体10キロカロリーくらいです。

それでもできるだけカロリーの摂取を抑えたい!という方は寒天やアガーを使った方がいいでしょうね。


ゼラチンを使うときの注意点

ゼラチンを扱う上で、守ってほしいポイントが2つほど…。

①沸騰させない!

ゼラチンをぶくぶく沸騰している液体の中に入れたり、入れた後にさらに煮立たせてしまうとゼラチンが固まりにくくなる原因になります。

というのも、あまり温度が高いとゼラチンのタンパク質が変性してしまうのです。

らせん状に戻らなくなってしまうんですね。

先ほども説明したように、ゼラチンは40~50℃の間で溶けるので、沸騰するまで熱くしなくても大丈夫です。

②冷たい水でもどす!

とくに板ゼラチンのときに気を付けてほしいんですけどねええ。

ぬるめの水でもどしてしまうと、ゼラチンが溶けだして分量分取れなくなったり、水気を絞るときにやわらかくなりすぎて崩れてしまったりするのです。

粉ゼラチンのときも、ぬるま湯だとふやける部分とふやけない部分が出てきてダマになってしまうので、氷水でなくてもいいですが冷水でもどすようにした方がいいと思います。

③特定の果物と一緒にしない!

特定の果物というのは、タンパク質分解酵素を含んだ果物のことです。

メロン、パイナップル、キウイ、パパイヤ、イチジクなどが代表的なものです。

これらの果物と一緒に固めてしまうと、ゼラチンのタンパク質が分解されてしまって固まらなくなるのです。

酢豚にパイナップルが入ってるのも同じ理由なんですよ。

豚肉のタンパク質を分解して柔らかく仕上げる効果があるんですね。

でも私はパイナップル入り酢豚は断固許しません。

ポテトサラダのりんごも然り!!

ですがこの酵素は、60℃くらいに加熱することで失活します。

ですので、ゼラチンのゼリーに使いたいときは、一度火を通してから使えば問題なく作れます。

ちなみに、市販されているジュースや缶詰は加熱処理されているので、これらを使うのもよいでしょう。


まとめ

①ゼラチンとは、動物の骨や皮膚に含まれるコラーゲンから作られるゲル化剤のこと。

②ゼラチンが固まるときの状態変化

1、らせん状のコラーゲンがびっしり並ぶ

2、それを熱水に入れるとばらばらになる

3、冷やすと引き付けあって、三次元の網目構造を作る

4、網目の中に水分が包み込まれ、全体がぷるっとなる

③ゼラチンには、

「板ゼラチン」

「粉ゼラチン」

「顆粒ゼラチン」

の3種類がある

④ゼラチンの特徴1:くちどけがいい!

…ほかのゲル化剤に比べて溶ける温度が40~50℃と低いため、くちどけのよさにつながっている。

⑤ゼラチンの特徴2:カロリーになる!

…ゲル化剤の中で唯一タンパク質が主成分なので、消化吸収されてしまう。

⑥ゼラチンを使うときの注意点1:沸騰させない!

…熱すぎるとゼラチンのタンパク質が変性してしまうため、固まりにくくなる原因になる。

⑦ゼラチンを使うときの注意点2:冷水でもどす!

…ぬるま湯でもどすと柔らかくなりすぎて水気を絞るときに崩れてしまったりするため。

⑧ゼラチンを使うときの注意点3:タンパク質分解酵素を含む果物と一緒にしない!

メロン、パイナップル、キウイなど。

 タンパク質が分解されて固まらなくなる。

 ジュースや缶詰は加熱処理されているので〇

はい、こんな感じですね。

今週はゲル化剤ウィークなので、次回は寒天について書くことにします。

↓こちらも合わせてお読みください

ゼラチンを入れたのに固まる気配がありません!

お読みいただきありがとうございました!

また次回、お会いしましょう(^^)

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