でんぷんの性質[やさしい製菓理論!]

どうも、はまだまです(^^)

前回「やさしい製菓理論!~でんぷんについて~」では、

「でんぷんとは何か」

「でんぷんの種類」

について解説しました。

でんぷんは特徴的な性質が4つあって、その性質を活かしていろいろなお菓子が作られているんですよね。

今回はそんな感じのお話です。


でんぷんの性質

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①糊化、老化

この二つを簡単に説明すると、

糊化→水とともに加熱すると
全体がのりっぽくなること
老化→乾燥すると
かさかさになって硬くなること

こんな感じです。

糊化の反対の現象が老化ですね。

では、それぞれ詳しく見ていきましょう。

糊化

糊化と老化についてわかりやすく説明するなら、お米を例に挙げるのが一番だと思います、ええ。

炊く前のお米って、普通に硬いですよね?

でも、お米をといで水を入れて、炊飯器にセットしたら1時間後にはほかほかほわほわ~なごはんにありつけます。

これが糊化なんですが、さて炊飯器の中では何が起こっているのでしょうか?

お米を水とともに加熱すると、お米に含まれるでんぷんの粒子の中に水が入り込んで、するするほぐれて、そのうち粒子が崩壊します。

このように、でんぷんの粒子が規則性を失って、全体がのりっぽいものに変わるんです。

こうしてできたものを「αでんぷん」と呼びます。

(もとのでんぷんは「βでんぷん」と呼ばれます)

生のお米と比べて炊いたお米の方が消化がよさそうですよね?

そんな感じで、αでんぷんは消化吸収されやすくおいしいものとなります。

老化

糊化は消化吸収がよくなったり、おいしくなったりといいことづくめですが、反対に老化は悪いことづくめです。

老化とは、一度糊化されたでんぷんが乾燥したり温度が低くなることによってβでんぷんに戻ることですが、消化吸収されにくいしおいしくない状態に変わってしまいます。

炊いたお米をそこらへんにほったらかしにしておいたら、カピカピになっておいしくなくなってしまう。

これは老化によるものです。悲しいことに…。

老化を食い止めるには?

さて、私たちはこの老化をなんとかして止めなければなりません。

ほかほかごはんを死守せねば!

老化が進んでしまう原因は2つあって、

①水分が30~60%であること
②温度が低くなること
(0℃以下ならOK)

これらを乗り越えればいいわけです。

具体的にどうすればよいのかというと、

糊化されたでんぷんを
急いで脱水乾燥させる

水分が10%以下になれば老化はほとんど進みません。

また、温度が0℃以下になれば水分が凍るので、脱水乾燥したのと同じ効果を期待できます。

市販の冷凍食品などは、急速に冷凍させることによっておいしさを保っているのです。

ということで、老化からほかほかごはんを守るには、

「ラップにくるんで冷凍庫にぶち込む」

ということでいいでしょう。

家庭用の冷凍庫は冷気があまり強くないので、ある程度冷めてからぶち込まないとほかの冷凍物に影響が出るので気を付けてください。

ちなみに、羊羹やあんこなどは、小豆のでんぷんを糊化させて作ったものですが、冷やして食べてもとてもおいしいですよね。

水分も多いし、温度は低くなるほど老化が進むのに…

それの答えは、羊羹やあんこに大量に含まれる砂糖にあります。

砂糖が入ることによって、水分と砂糖が結びついて結合水に変わるので、結果として水分がすくなっている、という感じなんです。

詳しくはこちらの記事、まとめの一個手前の「④防腐性」を参照してください。

②粘度特性

先ほど、「糊化は全体がのりっぽくなる現象だ」という説明をしましたが。

どのくらいのりっぽくなるか(粘りが出るか)は、でんぷんの種類によって違います。

例えばじゃがいも、とうもろこし、米で比較するとこんな感じ。

じゃがいもは、糊化の始まる温度が55℃くらいからと、比較的低いです。

ですが、この特徴的なグラフを見てわかるように、糊化が始まると急激にねばねばし始めます

そして、最大限ねばついたあとは急激に粘度が落ちていく、というのがじゃがいもでんぷんの特徴です。

これに対して米やとうもろこしのでんぷんは、70℃という比較的高い温度から糊化が始まります。

粘度はあまり高くなりませんが、最大限ねばついたあとの粘度の変化は急激なものではなく、安定しています。

このように、同じでんぷんと呼ばれるものでも特徴が全然違うのは、でんぷんの粒子の大きさなどがそれぞれで違うからです。

③膨化性

膨化性というのは、

めっちゃ加熱すると
でんぷんが膨らむ性質

のことです。

ところで私、おもちがかなり好きなんですよ。

で、おもちって焼くと真ん中がピシィって割れてそこからぷくーって膨らんでくるでしょう。

それをね、だばだばの砂糖醤油につけてあつあつの湯気上がってる状態のやつをね、頬張るとめっちゃうまいんですね~これが!!

1月は毎日3食これでした。

はい、この現象が膨化と呼ばれるものです。

ほかにこの性質を利用して作られているお菓子の代表的なものとしては、あられとかおかきせんべいなどがありますね。

膨化力は、アミロペクチンが多ければ多いほど強いので、アミロペクチン100%のもち米は最強に膨れやすいということになります。

また、膨化には水分加熱方法が関係していましてね。

あられなどでは、水分が18%くらいがベストで、いい感じに膨らみます。

少なすぎると膨らまないし、多すぎると膨らみすぎてしまうのです。

加熱方法ですが、ゆるやかな加熱だと膨化しません

急激に熱を加えてあげることによって、おいしいおもちが…じゃなくて、膨化現象が起こります。

膨化について詳しく解説しているページを見つけたので、どうぞ参考に。

こちら→膨化食品の膨化メカニズム(ほかのサイトに移動します)

④吸湿性

吸湿性というのは、

水分を吸収する性質

のことで、でんぷんの粒子が大きいほど、より水分を吸ってくれます。

じゃがいものでんぷんが一番吸湿性が高いです。

この性質は、べたべたするキャンディーやおもちの周りにまぶしたり、あとはマシュマロを形作るときに使われていますね。

片栗粉やコーンスターチの中にくぼみをつくって、そこにマシュマロのたねを流し込んで作るんですよ。

ボンボン・ア・ラ・リキュール(お酒を使ったグミみたいなやつ)を作るときも同じように作ります。

ゼラチンを使ったお菓子を固める時に使えるんです、この性質は。


まとめ

さてさて、これででんぷんのお話は終わりです。

人よりはでんぷんについて詳しくなれたでしょう。

さっそく明日から、

「ねね、冷えたお米がおいしくなくなるのってなんでか知ってる?(笑)」

「水分が多いのと、温度が下がっていくので老化が進むから!でした~(笑)」

と、友だちに知識ひけらかしてやってくださいね。

読んでいただきありがとうございました!

また次回、お会いしましょう(^^)

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